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マティス展

  • マティス展
  • 2004(平成16)年9月10日- 2004(平成16)年12月12日
  • 会場:
    国立西洋美術館
    出品点数:
    絵画54点、彫刻11点、水彩・素描51点、版画5点、その他31点、計152点
    入場者数:
    451,105 人

アンリ・マティスは、20世紀を代表する画家としてその名を広く知られています。1905年の秋にパリで開催された展覧会(サロン・ドートンヌ)に、色鮮やかで大胆な表現による作品を出品し、大きな衝撃をもたらして以降(そのときマティスと彼の仲間たちは「野獣派」と呼ばれました)、絵画表現の新たな可能性を開いた革新者として、その名声を高めていきました。マティスの作品が持つ色彩の美しさと装飾性は、人々を魅了してやみません。しかし、一見簡単に描かれたように見える彼の作品も、実は長い熟慮と試行錯誤による賜物です。

絵とはどのように生まれてくるものなのか、この決して簡単には答えることのできない問題とマティスは真剣に取り組んだ画家であるといってもいいかもしれません。絵とは、あらかじめ画家の頭や心のなかにあった構想(意図あるいは意識)が、単純に絵に翻訳されたものではありません。画家と描かれる対象との対話、あるいは画家と作品との対話など、実際の作画という行為のなかで、ときに画家自身の意識をも超えて生まれてくるものです。描かれている最中に刻々とその表情を変えていく作品は、そのつど画家に問題を投げかけ、画家を試そうとするのだともいえます。このようなある種の葛藤のもとに生まれる作品は、最終的にたったひとつの帰結を持つものとは限りません。主題はさまざまに変奏され、いくつものヴァリエーションを生む可能性をはらんでいるのです。実際、マティスは、同じ主題をまったく異なる表現(写実的であったり抽象的であったり)によって表した作品を数多く残しています。

またマティスは、作品が生まれてくる過程(プロセス)にもとりわけ大きな関心をはらっていました。制作の途上で変わっていく表現を写真に撮影して記録しておくだけでなく、1945年12月にパリのマーグ画廊で開かれた個展では、その途中経過の写真と完成作を一緒に並べて展示さえしています。

今回の展覧会は、このふたつの側面、「ヴァリエーション」と「プロセス」という視点から、マティスの作品を解き明かすことを試みるものとなっています。同じ主題を異なる様式や技法で描き分けた作品や、制作途上を記録した写真とその完成作が展示されるだけでなく、自らが制作する姿を主題とした作品、1943年に出版されたデッサン集『テーマとヴァリエーション』のオリジナル素描なども出品されます。また、マティスが用いた様々な技法上の試みを示す作品によって、「ヴァリエーション」と「プロセス」の問題が多角的に捉えられるものとなっています。マティスの作品をより深く見ることの面白さを理解してもらえる機会になると思います。

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