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過去の展覧会
[新館 版画素描展示室]
描かれた夢解釈――醒めて見るゆめ/眠って見るうつつ

[新館 版画素描展示室]
描かれた夢解釈――醒めて見るゆめ/眠って見るうつつ

画像:《博士の夢》
アルブレヒト・デューラー
《博士の夢》
1498年 エングレーヴィング
国立西洋美術館

会期
2016年3月19日(土)〜2016年6月12日(日)
開館時間
午前9時30分〜午後5時30分
毎週金曜日:午前9時30分〜午後8時
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(ただし、3月21日、3月28日、5月2日は開館)、3月22日(火)
会場
国立西洋美術館 版画素描展示室
主催
国立西洋美術館
観覧料金
当日:一般430円(220円)、大学生130円(70円)
※本展は常設展の観覧券、または「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」の観覧券でご覧いただけます。
※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下及び18歳未満、65歳以上は無料
(入館の際に学生証または年齢の確認できるものをご提示ください)
※心身に障害のある方および付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください)

「目醒めているときには見られないような、偉大な理論と優品を、夢のなかでいかにしばしば見ることであろうか。だが、目醒めれば、その記憶は失われるのだ」(下村耕史訳)――ドイツ・ルネサンスを代表する画家、アルブレヒト・デューラーは、未完に終わった『絵画論』の草稿に、そう書き残しています。

「優れた画家の心は形象で充ちている」と記し、晩年には終末的な洪水の夢を見たことでも知られるデューラーは、人間の心内に蓄積された無数のイメージ記憶が、目醒めているときよりも眠っているときにこそ活発に動きだし、豊かな変容を遂げていくことを、20世紀におけるシュルレアリスムの台頭などより遥か以前、16世紀初頭の時点で、どうやら敏感に悟っていました。

こうしたデューラーの思考が物語るように、西欧の芸術家たちはルネサンス期以来、しばしば「夢」に対する関心を露わにしています。しかも、彼らはそれをただ言葉で論じるだけでなく、絵画や版画によって描きだしてもいました。それらは1900年にジークムント・フロイトが『夢解釈』を書くのに先立ってなされた、「描かれた夢解釈」とでも呼べる試みではなかったでしょうか。

当館の所蔵作品によって構成されるこの小企画展では、デューラーやジョルジョ・ギージ以降、フランシスコ・デ・ゴヤやマックス・クリンガー、フェリックス・ブラックモンやオディロン・ルドンといった近代画家たちまでの「夢」の表象を集め、さらには「メフィストフェレス」や「聖アントニウスの誘惑」といったテーマに光をあてることで、西欧における「眠り」や「夜」、無意識の「欲望」や「誘惑」のイメージに迫りたいと思います。

画像:《夢》『ある生涯』より
マックス・クリンガー
《夢》『ある生涯』より
1884年 エッチング
国立西洋美術館

画像:《そして、あらゆる種類の恐ろしい動物達が現れる》
オディロン・ルドン
《そして、あらゆる種類の恐ろしい動物達が現れる》
『聖アントワーヌの誘惑』第1集
1888年 リトグラフ、雁皮紙貼付
国立西洋美術館

出品リスト(PDFファイル約179KB)画像:PDF