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作品紹介

14世紀〜16世紀
(後期ゴシック美術、ルネサンス美術、マニエリスム美術)

写真:ルカス・クラーナハ(父) ゲッセマネの祈り)

  • ルカス・クラーナハ(父)
  • 1472年 - 1553年
  • ゲッセマネの祈り
  • 1518年頃
  • 油彩/板 54 x 32 cm
  • 右下に蛇の印
  • P.1968-0001
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捕縛直前の、キリストの橄欖山での祈りの場面を描いた本作品は、1518年頃、すなわちクラナッハの中期に属するものと考えられている。キリストは、最後の晩餐の後、弟子たちを引き連れ橄欖山に向かう。その麓、ゲッセマネの園で、特にペテロ、ヤコブ、ヨハネの三人を伴い、さらに彼らから離れ、一人、神に祈りを捧げる。画面中央、土地が一段高くなったところにキリストが、その下に、キリストの命令にも拘わらず眠り込んでしまった三人の使徒が描かれている。キリストの右上方には聖杯と十字架を持った天使が、そして背景には、ユダに先導されてキリスト逮捕に来た群衆の姿が描写されている。暗くなりかけた宵空は、上空の暗雲と夕陽に映える低い部分とが不気味な対照をなし、作品の主題であるキリストの苦悩とこれから起こる悲劇を暗示しているかのようである。風景描写にはまだドナウ派風の様式が感じられ、それは、本作品がウィーン時代に制作された初期作品とそれほど隔たったものではないことを示唆している。ドレスデン美術館にはこれよりひとまわり大きい同主題の作品があり、そのモティーフは多くの点で本作品と一致している。

(出典: 国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006. cat. no. 11)

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