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シャボン玉を吹く少年と静物

ヘーラルト・ダウ
1613年 - 1675年
シャボン玉を吹く少年と静物
1635-36年頃
油彩/板 48 x 39.7 cm
右下、机の縁に署名(GとDがモノグラム): G DOV
P.1981-0001

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画面に描かれたシャボン玉、髑髏、砂時計、羽飾り付きの帽子、瓢箪などから、本作品はいわゆる「ヴァニタス」画、すなわち、静物の描写を通して人生の虚しさや儚さ、あるいは移ろいやすさを表現するものであることが知られる。ただし、通常の「ヴァニタス」画とはやや異なって、シャボン玉を吹く少年は翼を具えた天使として描かれており、ここには何らかの宗教的意味合いも重ねられているように思われる。ダウの画歴の比較的初期、1635/36年頃制作されたものと考えられるが、様式的には既に彼の室内画の特徴がはっきりと現われている。迫真の材質感をもって暗い室内に浮かび上がる静物の描写は、彼ならではのものである。

(出典: 国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006. cat. no. 33)

写真:ヘーラルト・ダウ シャボン玉を吹く少年と静物