過去の展覧会
[企画展示室]
シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才
[企画展示室]
シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才
- 会期
- 2017年2月28日(火)〜2017年5月28日(日)
- 開館時間
- 午前9時30分〜午後5時30分
毎週金曜日:午前9時30分〜午後8時
※入館は閉館の30分前まで
※シャセリオー展は土曜日の夜間開館はありません。 - 休館日
- 月曜日(ただし、3月20日、3月27日、5月1日は開館)、3月21日(火)
- 主催
- 国立西洋美術館、TBS、読売新聞社
- 後援
- 外務省、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、TBSラジオ
- 協賛
- みずほ銀行、損保ジャパン日本興亜、野崎印刷紙業
- 協力
- Les Amis de Théodore Chassériau、エステバン、日本貨物航空、日本航空、日本通運、西洋美術振興財団
- 観覧料金
- 当日:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円
前売/団体:一般1,400円、大学生1,000円、高校生600円
※上記前売券は2016年10月14日(金)〜2017年2月27日(月)まで販売。ただし、国立西洋美術館では2016年10月15日(土)〜2017年2月26日(日)まで販売。
※2017年2月28日(火)からは当日券販売。
※東京・春・音楽祭−東京のオペラの森2017−ミュージアム、コンサートセット券(一般のみ)についてはこちら(3月27日、3月28日)をご覧ください。
※団体料金は20名以上。
※中学生以下は無料。
※心身に障害のある方および付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください)。 - 関連書籍
- シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才
展覧会カタログ
2017年発行、257頁、高さ28.5cm
ISBN:978-4-906908-19-6
- 入館者数
- 130,484人
本展はフランス・ロマン主義の異才テオドール・シャセリオー(Théodore Chassériau 1819-1856)の芸術を日本で初めて本格的に紹介するものです。
アングル門下の異端児テオドール・シャセリオーは、10代の初めに師に入門を許された早熟の天才ですが、ロマン主義の潮流の中でしだいにアングルの古典主義を離れ、独特のメランコリックな情熱と抒情を湛えた作品世界を作りあげていきました。アルジェリアを旅して彼の地の人々や風物を色彩豊かに描いたシャセリオーはオリエンタリスム(東方趣味)の画家にも数えられます。しかしカリブ海のスペインの旧植民地に生まれ、父親不在の寂しさや師との芸術的葛藤を抱えつつ独自の芸術の道を模索したこの画家自身が内面に異邦的(エキゾティック)なるものを持っていました。神話や聖書、シェイクスピア文学の一場面にせよ、東方主題にせよ、あるいは人々の肖像にせよ、いずれの作品にも漂う「エキゾティスム」こそがシャセリオー芸術の本質であり、観る者の心に響きます。
今日ではフランス・ロマン主義を代表する画家に数えられるシャセリオーですが、37歳で早逝したことや代表作の壁画が破壊されたこともあって正当な評価が遅れ、フランスでも回顧展の開催は1933年と2002年を数えるのみです。本展では、ルーヴル美術館所蔵品を中心に、絵画約40点、水彩・素描約30点、版画約10点、写真や資料などによってシャセリオーの画業全体を紹介するとともに、師や仲間、そしてこの画家から決定的な影響を受けたギュスターヴ・モローやピュヴィス・ド・シャヴァンヌらの作品約20点もあわせて展示し、ロマン主義から象徴主義への展開、そしてオリエンタリスムの系譜のなかでその芸術の意義を再考します。今回の展覧会は、フランスでもその作品をまとめて見る機会が少ないシャセリオーの作品世界に触れる絶好の機会となることでしょう。