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過去の展覧会
[新館 版画素描展示室]
ローマの景観―そのイメージとメディアの変遷

[新館 版画素描展示室]
ローマの景観―そのイメージとメディアの変遷

会期
2018年10月16日(火)〜2019年1月20日(日)
開館時間
9:30〜17:30
毎週金・土曜日:9:30〜20:00
10月26日(金)、
11月30日(金):9:30〜21:00
11月17日(土):9:30〜17:30
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(ただし12月24日、1月14日は開館)、2018年12月28日(金)〜2019年1月1日(火)、1月15日(火)
会場
国立西洋美術館 版画素描展示室
主催
国立西洋美術館
協力
東京都写真美術館
観覧料金
当日:一般500円(400円)、大学生250円(200円)
※本展は常設展の観覧券、または「ルーベンス展―バロックの誕生」の観覧券でご覧いただけます。
※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下及び18歳未満、65歳以上は無料
(入館の際に学生証または年齢の確認できるものをご提示ください)
※心身に障害のある方および付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください)

古代からの歴史が幾層にも集積している街ローマに、昔も今も人々は憧憬を抱いてきました。しかし、ローマに関する確かな視覚イメージが広まるのは、三十年戦争などの戦乱が落ち着き、私的な旅行が増える17世紀以降のことです。当時、主にイギリスの貴族の子弟たちの多くが、教養教育の仕上げとして、ヨーロッパ文化の「揺り籠」であるローマを目指しました。いわゆるグランド・ツアーで見聞した知識や感動を、彼らそしてその家庭教師として同行した文化人は、故郷に持ち帰りたいと望みます。その欲望に応えたもののひとつが、ヴェネツィア生まれの建築家・画家ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージが1746年から47年頃に手がけた版画連作『ローマの景観』です。この版画集で彼は、古代遺跡やその後の時代の記念碑的建造物を壮麗に描き出す一方で、そこに当時の人々やその風俗を挿入し、理想と現実が渾然一体となったローマの景観を表出しました。そのイメージの拡がりとインパクトの大きさは、19世紀に新たな複製メディアとして台頭してきた写真がローマの景観を写し出す際に、ピラネージの版画作品を参照していることからもわかります。

本展は、当館が所蔵する油彩画・版画・工芸作品17点に、東京都写真美術館所蔵の写真作品18点を加えた、合計35点で構成されます。ピラネージ『ローマの景観』を手がかりに、17世紀以降今日にいたるまで、版画から写真へとイメージの伝播を担った複製メディアが変化していくことに注目しつつ、ローマのイメージがどのように変遷し、もしくは引き継がれていったのか、その事例をご覧頂きます。

画像:《コロッセウム》
ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ
《コロセウム》(『ローマの景観』より)
1761年
エッチング、エングレーヴィング
国立西洋美術館

出品リスト(PDFファイル 約899KB)画像:PDF